私は7月後半に東京から地元にUターンした。ありがたいことに仕事は変えずにオンラインで続けさせてもらっている。コロナ禍で3月頃からリモートワークだったものの、実際地方に移住するには勇気が必要だった。移住してから3ヶ月経ったので、メリット・デメリットをまとめてみたい。
メリット
何より自然豊か
特に今は秋晴れが気持ちよく、窓を開けて心地よい空気を吸いながら、縁側で仕事をするのはなんとも気持ちの良いものだ。排気ガスを吸わなくて良いと、こんなに気分が落ち着くのかと感じる。
ゴルフが大好きな私は、ここぞとばかり毎週行っている。地方はすごい。プレーフィーは東京と比較すると半額、車所有が前提となるため、往復の時間は自由、ゴルフ場へも遠くとも1時間でたどり着ける。最も近いゴルフ場は車で15分。ゴルフの身近さが全然違うなとありがたく感じている。
東京にいた頃は、車もなく、バッグを送り、早朝に始発に乗って電車やクラブバスを乗り継いで2時間ほどかけて辿り着く、帰りもバスや電車の時間に左右される。ピックアップしてもらうときもあるが、朝は変わらず早く、帰りは必ず渋滞である。プレー中も常に前後ともに詰まっている。そして、プレーフィーは高額となる。
自然の中に住む幸せをこの辺りからも感じる。
家事をできる時間が増えた
これは地方というよりもオンラインのメリットと言えそうだが、通勤がない分の物理的時間の増加、通勤による体力消耗がない分の気力の増加は、私の場合、絶対的にポジティブだ。通勤時のみならず、隙間時間の増加も、家事を小刻みにするのに向いている。
さらに地方移住になって変わったのは、狭いマンションから一戸建てになったため、十分なスペースが確保され、家をきれいに保とうとの心理的ポジティブ側面もある。
地域の付き合いが広がった
あまり好まない人もいるかもしれないが、私にとっては近所づき合いができたのはメリットだ。お土産をもらったからおすそわけ、多く作ったからおすそわけ、美味しいから食べてみて、など日々の交流がなかなか楽しい。レシピを教えてもらったり、仕事で忙しくしているときにお昼ご飯の差し入れがあったり、とありがたい尽くし。
また、不審者などの相互監視、情報共有など、安全面も東京で一人暮らしをしていた時より高まっていると感じる。
電車も繁華街もそこまで混んでいない
比較論だが、東京と比較すると、どこに行っても空いていると感じてしまうくらいだ。美容院も1ヶ月先を予約しておかないと取れない東京に比べ、当日予約も問題ない。何をするにも、長蛇の列を並ぶあの苦しさは、ほぼ発生しない。
デメリット
サービスの最先端のものは少ない
最近は、物販はネットでほぼ買えるので、あまり差を感じない。一方、美容院やネイルサロンなどのサービスは圧倒的に数が少ない、技術も最先端のものは用意されていない、それでいて競争環境がないためか、高額となっている気がする。
キラキラ世界が遠い
東京にいた時に一番メリットだと思ったことの裏返しだが、ネットワークが違う点だ。やはり東京にいると、例えば著名人がよく通うレストラン、ロケで使用された場所、著名人の登壇セミナーへの気軽な参加、雑誌に出ていたセレクトショップでのお買い物など、いわゆるテレビの中の世界を少し身近に感じる瞬間によく出くわす。
自然と入ってくる情報も幅広くなおかつ最先端のものが入ってくる、日本の中心にいるという感覚を味わえたが、地方ではそうはいかない。
仕事が少ない
おそらく大半の人にとって、これが一番大きいデメリットではないかと思う。私もこれが解消されなければ移住はしなかった。選べる仕事の幅、数が圧倒的に少なくなる。自分の専門分野にもよると思うが、東京にしかない仕事も多く存在するはずだ。
総じて、どう?
今の所、概して地方移住に満足しているし、生活を気に入っている。生活コストが大幅に下がるのでは?との感覚も当初はあったが、3ヶ月経ってみて、それは生活の内容によるとしか言えない。当然、家賃はかなり下がるので、地方で質素な生活をすれば、当然全体の生活コストは下がる。
とは言え、車が必要になるので車の購入、保険、新たな趣味、一戸建ての維持費、自分から情報を取りに行くためにオンラインサロンに入ったり、雑誌を購読したり、つまり、それなりに出費もなくはない。コストの観点では、本当にどのような生活をしたいか次第だと思う。
あと、大事だと思うのは、人生100年時代、仕事を全くしないわけにもいかないので、与えられた中から仕事を選ぶだけだとやはり母数が少ないので、心もとない。自分がどのような仕事をしたいか、創り出せるか、の観点も出てくる。
上記にあげた具体的なメリット・デメリットに比べると、若干抽象的だが、私にとって良かったのは、ここでどのような人生を送りたいかを以前よりずっと真剣に考えるようになったことだ。仕事も含まれるし、生活も含まれる。これ自体がワクワクするプロセスだ。
一歩踏み出したからこそ得られた感覚だと思うので、大事に温めながら、徐々にはっきりしてくると良いな、と願いつつ、一歩ずつ進んでいきたい。
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